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暖炉にこだわるフランク・ロイド・ライトの建築

 

毎日を過ごす場所である家の中をリビング階段や吹き抜けにしてみたり、リビングの一角に本棚や仕事や勉強のできるワークスペースを設ける等、間取りをスパイスを加えることで、家族が接触する機会が増やし、コミュニケーションの促進を計ろうとする提案を大切にした有名建築家のフランク・ロイド・ライト。

必然的に顔を合わせ、コミュニケーションの促進を計る間取りの工夫だけではなく、言葉を交わさないときでも共有意識がもてるように、その家族だけのシンボルや住まいの中で求心力がはたらくように住まいの中をアイコンを加える【デザインする】・・・「暖炉」の必要性・重要性をフランク・ロイド・ライトは唱えています。

実はフランク・ロイド・ライト自身も暖炉のある家で成長したために、暖炉の恩恵やそれにまつわる家族の思い出をたっぷりともっていた事から、暖炉を「hearth(ハース):炉辺、炉床、家庭の意味」と呼び、 暖炉を居住スペースの中心に設け、動きのあるユニークで大胆な住空間を実践してきました。

彼が生涯をとおし設計した暖炉の数は1000を超えるものの、ひとつとして同じものはなく、暖炉の設計に力を尽くしたと言われています。

また、クライアントからコスト削減の住宅が依頼されたときでさえ、暖炉を削ることが無かったとも言われています。

「最高の機能を持つ暖炉を使う生活は円満で最も幸せな暮らしと言える」と暖炉のある暮らしで、家族のコミュニケーション促進と精神的なつながりを提案し続けてきたフランク・ロイド・ライトの建築美学・・・そんな家族の絆を育み、思い出や家族の歴史をつくる住空間だからこそ、世代を超えて人々に永く愛され続けているのです。